たまには社会的なことも書いてみたいと思ったり。
軽減税率について。軽減税率とは、消費税を今秋10%に引き上げた後も飲食料品や新聞などの生活必需品の税率を8%に据え置く措置。これには様々な批判があります。例えば、YouTubeで政治の話題を分かりやすく解説しているKAZUYAチャンネルで批判されている主な観点(https://youtu.be/0ZAqkztr0iE)を、以下で要約します。
減税対象の商品・サービスの線引きが面倒。例えば同じ商品でもイートインなら10%で、持ち帰りなら8%という方針を実施するなら、サービスを提供する側は面倒を被る。その他様々細かいシステム変更をするのは、中々非現実的では?また、そもそも小手先の増税を行うのではなく、景気を盛り上げるという大局的な政策が優先事項である。
以上がKAZUYAさんの主張です。確かに彼の言う通り、軽減税率には色々問題がありそうですね。しかし、6年後には団塊の世代全員が後期高齢者になり、さらに20年後には65歳以上の人口がピークを迎える(cf. 「主張」『公明新聞』2019/5/1付、2面)という事態に直面している今、社会保障の整備に向けた増税自体は避けられないような気もします。そして、将来的に消費税は10%より上がっていくでしょう。仮に、消費税が20%になるとしましょう。その時になって「やっぱり生活必需品は減税した方がいいよね」という機運が高まり、この面倒な軽減税率制度をやっと導入しようとするくらいなら、今導入した方がよいでしょう。なぜなら、その時代には超高齢社会になり、他に着手しなくてはならない経済の課題が山積している中でこの軽減税率制度に伴う細かい調整を行うのは混乱を招くと思います。それこそ小手先の制度改正として捉えられてしまうと思います。
ドイツには、消費税にあたるものとして「付加価値税」があります。その税率は19%にも上ります。但し、牛乳やバター、パンなどの生活必需品は7%に抑えられています。(cf. 熊谷徹『ドイツ人はなぜ、年290万円でも生活が「豊か」なのか』)日本もいずれさらに増税していく予想に鑑みると、今から軽減税率という「面倒な」枠組みを確立し、国民の感覚を慣らしておく方が、低所得者や高齢者へ配慮した選択と言えるかもしれません。
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